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vol.005
リブインあおもり 2015年7月号 掲載コラム

地域戦略


「青い森の輝く企業」を応援する西谷会計事務所のページ、「起業しま専科」にようこそ!皆さんこんにちは、公認会計士/税理士の西谷俊広です。第五回は、「地域戦略」についてお話します。


経営戦略には、商品戦略や地域戦略、営業戦略、顧客戦略などいくつかの分野があり、それぞれについて大きな会社がとるべき戦略と、起業したばかりの会社のような小さな会社がとるべき戦略があります。今回は、小さな会社がとるべき地域戦略のお話をします。


【店舗型の商売】



インターネットを使えば、山の中の一軒家もしくは南の島に住んでいても全世界を相手に商売することも可能ですが、起業を志す多くの人は、どこかしらの地域で店舗を構えて商売することをまずは考えるのだと思います。
商売のエリアを考えるのはとても大事なことで、飲食店やサロンであれば、よほど腕の良い職人であるとか、小売店であれば、他では手に入らないものを扱ってるのでなければ、たいていは店舗から半径何キロメートルかのエリアを商圏としているものです。そのため、実際にお店の場所を決める前には商圏分析といって、お店を構えるエリアの研究、例えば単身者世帯が多いのか家族が多いのかとか、アパートが多いのか一軒家が多いのかとか、商業地か住宅地かとか、人通り、所得水準などを研究するのです。


【営業型の商売】



店舗型の商売でなくて自分の身一つで営業して回る商売でも、商圏は設定しておくべきでしょう。市外だったり県外だったり、仙台だったり東京だったりと、いろいろな場所にお客様を抱えて飛び回っていると、なにかしら自分が手広く仕事をしているような感じがするものです。でもこれは自己満足に過ぎません。考えてみればわかるのですが、売上に結びつくのはお客様と実際に面談しているときだけです。営業マンの一日というのは、お客様と面談しているか、移動しているか、会社で書類を書いているかのいずれかです。このうち移動と書類を書いている時間は一円の売上も生みません。移動時間についてはむしろ出張旅費がかかりますし、車は摩耗しますから持ち出しが増えるだけなのです。事故のリスクもありますし、いいことは何もありません。


コンビニ界の王者セブンイレブンですら、出店エリアの決定には今でも細心の注意を払っています。いわゆるドミナント戦略です。ドミナント戦略というのは高密度多店舗出店のことで、セブンイレブンは創業時からこの戦略を基本に据えて出店を進めてきました。商圏を隣接させながら店舗網を広げ、知名度をアップし、配送コストを最大限に引き下げるとこができるのです。



【営業エリアを広くすることのリスク】



地元でちょっとばかりうまくいくと東京だったり仙台だったりの都会で商売を考える方もいます。人の多い都会のほうが、売り上げも利益もたくさん上がるだろうということなのだと思います。ところが当たり前のことですが、皆同じことを考えているのです。その結果、都会には多くの同業者が集中し、競争が厳しくなるのです。資本力の大きい大企業であれば、多くの資金や人を投入して競争を優位に勝ち抜きますが、地方でちょっと成功して都会に出ていく程度の資本力であれば、勝ち抜く可能性はほとんどありません。優良な顧客は大企業に根こそぎ奪われ、優良ではない顧客を同じように地方から都会に出てきた小資本の会社どうしで価格競争で奪い合うことになるのです。




社長自身も時間をかけて都会まで出張する機会も増えますから、地元がおろそかになってしまいます。中小企業というのは経営が組織化されていませんから、社長自身がしっかり手綱を締めていないとあっという間に業績が悪化するものです。芳しくない都会の事業所に気を取られていると、地元の業績が悪化し、都会へ供給するはずの資金が途絶え、散々な思いをして都会から撤退することになるのです。実際のところ撤退で済めばまだいいほうで、社長が都会の事業所にエネルギーを注ぎすぎた結果、地元のコントロールを失ってしまって、従業員がお客様を連れて出ていったケースもあります。


次回は「商圏調査と競合店調査」についてのお話です。


公認会計士/税理士 西谷俊広でした。



















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